保育園の配置基準が緩和される事で保育の質や安全性はどうなるの!?

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保育園の先生たちは、配置基準にのっとって配置されています。

しかし、この保育園の配置基準が緩和されるという話は聞いたことがありますか?

 

どのように緩和されることになるのでしょうか?

それによって、保育の質や子どもたちの安全性はどうなるのでしょうか?

見ていきましょう。

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保育園の配置基準が緩和された?

今現在、保育士がかなり慢性的な人手不足になっているというのはみなさんご存知ですよね。

保育士が足りないから、待機児童も増えています。

なぜ保育士が足りないのかというと、ズバリ給料が安いからです。

保育士が大変な仕事であると理解されず、給料が少ないため保育士になろうと思わない、資格を持っていてもほかの仕事についてしまうという人が多いのです。

 

保育士が少ない、待機児童が多い。

国は、保育士の給料を上乗せするプランを打ち出しました。

しかし、ほかの業種と比べると保育士の給料はまだまだ安いんですよね。

自治体なども独自に支援していますが、どうしても保育士の給料はほかの職種と同じにはなりません。

保育士は、依然として不足しているという事態に陥っています。

 

そこで厚生労働省が考えたのが「保育士の配置基準の見直し」です。

見直しと言っていますが、実際は緩和ですよね。

 

①朝や夕方等、子どもが少なくなる時間帯における保育士配置の特例

もう、特例とか言っている時点で緩和されてるだろうな~っていう感じですよね(汗)

朝や夕方などで、こどもが少なくなる時間帯は保育士を少なくしていいよということです。

最低配置基準では、常時2人の保育士が必要であるとなっていましたよね。

 

しかし、朝と夕方の時間帯に限ってはこの2名のうち一人が保育士であれば、もう一人は無資格でもOKということになります。

でも、ただ無資格な人ではいけません。

地自体が保育士と同等の知識や経験を持っていると認めた、子育て支援員等がこの業務にあたることができます。

 

しかし、私が経験したケースでは

無資格の子育て支援員の先生が、0歳~2歳児の10名ほどの延長保育を一人で担当。

私(保育士)が3歳~5歳の40名ほどの延長保育を、一人で担当という形を取っていました。

子どもの人数が多いため、一緒に保育してしまうと危険だからです。

しかし、どう考えても配置基準的に大丈夫ではないですよね(汗)

 

②幼稚園教諭及び小学校教諭の活用

これは保育士ではなくても、同じような仕事をしている人を保育士として配置していいというものです。

幼稚園教諭は3歳以上、小学校教諭は5歳児を保育することができます。

しかし、実際は幼稚園教諭は基本的に幼稚園で勤務しますし、小学校教諭も叱りです。

私は、こういうケースに遭遇したことは有りません(汗)

 

③保育所等における保育の実施に当たり必要となる保育士配置に係る特例

タイトル的に碌な特例じゃなさそうな感じがしますね(笑)

これは保育園を8時間以上開園しているので、認可されるときに最低基準以上に必要になってしまう保育士数を上回って必要になる保育士を、子育て支援員などに変えてもイイよという特例です。

保育士さんが8時間シフトで帰ってしまった場合は、最低1人を常時おいておけば後は子育て支援員でもOKですよということです。

…本当にOKなんですかね!?

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保育園の配置基準はそもそもどうなっている?

では保育園の配置基準とはどうなっているのか再確認していきます。

保育士の配置基準は子どもの年齢によって違います。

0歳児さんの場合、子供3人につき、保育士は1人。

1歳児さんと2歳児さんの場合は子ども6人につき、保育士は1人。

3歳児さんの場合は子ども20人につき、保育士は1人。

4歳児さんと5歳児さんの場合は子ども30人につき、保育士さんが1人。

これが最低限の配置基準です。

 

これに加えて、定員が90人以下の保育園の場合は保育士を+で1名用意しないといけません。

ヘルプの先生という感じですね。

また、常に保育園には保育士が2人いないといけないことになっています。

 

ただ、これが充分な配置基準ではないことは自明の理ですよね。

こんな最低基準にのっとった人数で保育をしていたら、子供を怪我させないことで毎日が精いっぱいになります。

ということで、多くの自治体ではこの配置基準よりも人数を多く配置した独自の基準を持っている場合が多いです。

また、保育園によっては独自で保育士を加配している場所も多いのです。

保育園の配置基準で保育の質や安全性はどうなる?

配置基準が緩和されると、保育園を開所しやすくなります。
しかし、保育の質や安全性は確実に落ちます!

 

友人の園ですが、友人(保育士)と子育て支援員で保育をしていたときに、アレルギーの誤食事故が起きました。

誤食をさせてしまったのは、子育て支援員さん。

 

しかし、どのくらい重大な事故なのかを理解しておらず、対応を何もしてくれなかったと言います。

保育士として資格を取っている友人は子どもの保育をしつつ、事故の後処理をし、子育て支援員さんに指示も出さなきゃいけないという状況になりました。

 

保育士の資格は、一朝一夕で取れるものではありません。

また、講習を受けたから取れるというものでもありません。

それを子育て支援員さんなどが保育士の代わりに勤務…となるとどうしても保育の質も安全性も落ちてしまいます。

 

また、配置基準が緩和されたせいで、保育士の負担が増えています。

子育て支援員さんの指導という点ですね。

先述の友人保育士は「このままだともっと重大な事故になる。責任は保育士である私が負うことになる」と言って保育士を辞めました。

個人的な意見ですが、配置基準を緩和することによって、保育士不足を解消するのはかなり困難だと思います。

保育園の配置基準緩和まとめ

保育園の配置基準が、緩和されることに保育士と保護者は危機感を持っています。

しかし、実際に子供に関わっていない人達は「緩和はいいことだ」といいます。

このギャップが埋まらない限り、待機児童問題はまだまだ続きそうですね。

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