保育士と保護者が、トラブルになってしまうというケースは残念ながらあります。
表立っての大きなトラブルになることもあれば、水面下でのトラブルになっているということもあります。
今回は、そんな保育士と保護者のトラブルの原因を見ていきましょう。
また、トラブルになってしまったときの対処法も見ていきたいと思います。
保育士と保護者がトラブルになる原因は?
保育士と保護者のトラブルの大きな原因。
それは大抵、保護者の気持ちと保育士の気持ちがすれ違ってしまうことにあります。
多くの保護者は口には出さないけれど「他の子よりも自分の子供を一番に見てほしい」という気持ちがあります。
自分の子供が一番かわいいし、一番気にかけてほしいのです。
そこで、保育者がその気持ちを汲み取らないような言動をしてしまったらどうでしょう?
嫌な気持ちにさせてしまい、トラブルになってしまう可能性が高いです。
実際に合ったケースですと「年長なので子ども同士のケンカは見守る」という方針の保育士と「うちの子が泣かされているのに何も対処しない!」という保護者のトラブルがありました。
保育士の方は、見守ることの大切さを説明したのですが保護者との思いはすれ違ったまま、子供も巻き込んで大きなトラブルになってしまったことがあります。
次に多いトラブルが保育士たちの対応の違いです。
「A先生がイイっていったのにB先生はダメっていった、どういうこと!?」というトラブルです。
更に、「A先生に伝えたことが全体周知されていない」というケースもありますね。
実際にあったケースですと、「大事な髪飾りをなくしたから見つけたら取っておいてほしい」とA先生に伝えた保護者がいました。
しかしA先生は、クラス内で紛失したものだと思ったので全体周知しませんでした。
そしてたまたま保護者がほかの先生に「髪飾りってどうなっていますか?」と質問してしまったのです。
ほかの先生も「確認しますね」といえばよかったのですが「なんのことですか?」と正直に聞き返してしまった為にトラブルになってしまいました。
また、「こどもの様子を見ていて気になる部分を共有したかったのに悪くとられてしまった」というケースもありました。
気になる部分の共有=悪口に。
お願い=苦情に。
言い方次第で全く違った受け取られ方をしてしまうのです。
保育士と保護者がトラブルになったときの対処法は?
では、トラブルになってしまったときはどうしたらいいでしょうか?
最初にすべきことは、主任や園長などに状況を説明すること。
トップがトラブルを知らないというのは、あってはいけないことです。
しっかりと報告、そして相談をしましょう。
次いで、保護者の話をもう一度よく聞くようにしましょう。
トラブルになる背景には、その思いのすれ違いや言葉のすれ違いがあります。
まずはしっかりと話を聞きましょう。
重要なのは、保護者が話し終わるまでは途中で遮ってしまわないことです。
遮られると怒りが増します。
事実誤認があったとしても、最後まで聞きましょう。
このあと、保護者に謝罪します。
謝罪と聞くと「事なかれ主義なのか?」「誤っておけばいいのか?」と嫌な気持ちになる保育士もいるかと思います。
でも謝るのはそのことではありません。
「説明不足や行き違いで保護者に心配をかけてしまったこと」
「不安な気持ちにさせてしまったこと」
「子どもにいたい思いをさせてしまったこと(ケガをしたなら)」
「子どもに残念な思いをさせてしまったこと」などです。
想いをわかってもらうことが出来ると、怒りというのは一気になくなっていきます。
その上で、実際の状況はどうだったのかなどを細かく説明します。
保育者の立場での説明、子どもの見え方の説明なども加えて詳細にお話しましょう。
そのあと更に謝罪をして、トラブルが起きないような対策をお話して終了になります。
こどもの育ちのために、一緒にがんばりますという気持ちも伝えられるといいですね。
事後は、保護者に関わりたくなくなってしまう保育士もいると思います。
しかしそれは逆効果。
保護者としては「あの保育士は私を避けている」「子どもに不利益があるかも」という不安を抱かせてしまい、またトラブルになってしまうことも!
ということで、普段通りに声をかけるようにしましょう。
今日の子どもの様子を話す程度でもいいのです。
最初はそっけない態度をとられたとしても「私は保育のプロなのだから…」という自負を持って接していきましょうね。
ただし、言葉には細心の注意を払ってください☆
保育士と保護者のトラブルまとめ
保育士と保護者のトラブルというと「モンスターペアレンツだ」という言葉だけで片付けてしまう保育士もいます(残念ながら)
トラブルは、しっかりと話を聞き、思いをすり合わせることでより良い保育につながるチャンスでもあります。
ネガティブにとらえずに、前向きにとらえられるようになるといいですね。
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